営業という仕事をずっと続けてきた猫野きなこです。
営業職は向き不向きがハッキリと分かれる職業だと思います。
私は一緒に働いてきた人たちの中で、『営業に向いていない人』を何人も見てきました。
営業職で働いている人の中には仕事が辛くて「自分が営業職に向いていないのではないか」と不安になることがあるかもしれません。
自分に向いていない仕事を自覚することは悪いことではなく、違う職業を模索するきっかけになります。
今回は営業として向いていない人によく見られる特徴を5つにまとめました。
少しのきっかけで営業職が楽しくなることもあるので、営業がうまくいく克服方法も紹介します。
営業に向いていない人5つの特徴
営業に向いていない人の特徴の中には、考え方一つで改善できることもあれば、持って生まれた天性の才能のようなものもあります。
それでは、営業に向いていない人の主な5つの特徴を見ていきましょう。
プライドが高い人
プライドが高い人は謙虚さがなく、相手の意見やアドバイスを聞き入れる余裕がありません。
自己評価が高すぎるため、仕事がうまくいかないと「こんなはずではなかった」と簡単に心が折れてしまう人が多かったです。
営業にプライドの高さは全く必要ありません。営業にとって何よりも大切なことは『相手と同じ目線に合わせて接客すること』だからです。
プライドが高い人は自分より格下と見なす人と同じ立場になって物事を考えられないため、無意識に相手にとって嫌な印象を与えてしまいがちです。
嫌なことを受け流せない人
営業で嫌なことがあった時に、いつまでも暗い表情でいては次に接客する人に失礼です。
そのため、嫌なことを受け流せない人や、仕事のストレスを溜めやすい人は営業に向いていません。
営業は企業や働く内容にもよりますが、毎日がストレスの連続です。
自分の考え方一つでいつでも冷静なメンタルでいられる人は、営業にとって非常に強い武器になります。
嫌なことを言われても気持ちを切り替えたり、すぐに忘れて次の仕事ができるようにしましょう。
「そう言われてもどうしたらいいのかわからない」という人は、営業を続けても辛くなっていくでしょう。
自分で全部やろうとする人
営業成績がいい人は契約を取るほど忙しくなっていきます。
営業が向いていない人は全部自分でやろうとするため忙しすぎて自滅してしまいますが、営業に向いている人は「まわりの人をうまく使う」という特徴があります。
営業に向いている人は相手に仕事を頼むのが上手かったり、日頃からコミュニケーションが取れているので、まわりの人は文句をいいつつも手伝ってくれます。
営業に向いていない人はコミュニケーションを取れていなかったり、嫌われることや相手に迷惑になることを過剰に恐れるため、全て自分でこなさなくてはいけなくなり、仕事の効率が悪くなります。
そのため同じ時間を働いているのに、営業成績がいい人と契約数に差がついてしまうのです。
作り笑いが不自然な人
作り笑いが不自然な人は営業に向いていません。
営業成績がいい人は、それが作り笑いだとしても魅力的な笑顔をいつでも作ることができます。
逆に営業に向いていない人は表情に乏しいため、口が引きつったり目が笑っていないのです。
接客業では表情が重要なため、キョロキョロと目を動かして挙動不審だったり、笑顔が不自然な人は相手から信用されにくく、近寄りがたい印象を与えてしまいます。
笑顔は「人とのコミュニケーションが好き」という気持ちがあれば、自然と魅力的になっていきます。
意識しなくても魅力的な笑顔の人もいますが、日頃から鏡で練習することによって自然な笑顔に改善することもできます。
うまくいかない理由を考えない人
契約が取れなかった時にうまくいかなかった理由を考えない人は営業に向いていません。
これは嫌なことを受け流せないということとは違い、営業に必要な前向きな執着心です。
いくらでも契約が取れる環境ではない場合、営業には食らいついたら離さないくらいの契約への執着心が必要です。
すぐに契約を諦めてしまったり、ミスを繰り返す人は成績が伸び悩みます。
うまくいかなかった原因を常に考え、相手の心理を分析することが営業には必要なのです。
何も考えていないように見える営業の人でも、頭の中では契約を取るためのシュミレーションをずっとしていたり、家では心理学の本を読んでいたりします。
何も考えず、酒を飲んで忘れる毎日を繰り返す人とは差がついていくのです。
営業がうまくいく克服方法
私は営業時代、契約が取れずに悩むということがあまりありませんでした。
初めて就職した営業所ではお店を訪れるお客様は決して多くはありませんでしたが、他の社員と同じ接客数でも成績は毎月上位でした。
私自身トーク術が優れているとか、知識がたくさんあるなど秀でた才能は特にありません。
最初は「まぐれだから調子に乗るなよ」と釘を指していた上司が、ある日「どうやって契約を取っているのか教えてほしい」とアドバイスを求めてきました。
その時私が上司に話した内容は大したことではなかったのですが、真剣にメモをとっている姿が印象的でした。
契約が取れないと悩んでいる人に、当時の私が心がけていた「営業がうまくいく克服方法」を紹介します。
契約を取ろうと気負いすぎない
営業なら契約数をどうしても意識してしまいがちです。
しかし、契約を追い求める焦りでお客さまがお金や数字にしか見えなくなってしまい、それが相手に伝わってしまうと警戒されて逃げられてしまいます。
まずは契約を取ろうと気負い過ぎず、相手の気持ちに立つことが大切です。
目の前にいるお客様は営業にどういうことを求めているのか、ただそれだけを真剣に考えるべきなのです。
そうすることによって、相手は「自分の求めることをこの人はわかってくれている」と感じ、心を開いてくれます。
契約金額は気にしない
営業なら契約数だけではなく、契約金額も重要になってきます。
しかし、契約金額を気にする人ほど、安い契約を軽く考えてしまいがちです。
安い契約の相手を露骨に邪険にしたり後回しにした結果、大きな契約を取り損ねることもあります。
私は入社当初、安い契約ばかりしていましたが、金額によって態度を変えたり、後回しにすることは絶対にしませんでした。
しかし、ベテランの社員はその逆をしていたのです。
その結果、ベテラン社員は契約数に波がありましたが、私は口コミやリピートで契約数が徐々に増えて安定して成績を伸ばすことができました。
お客さまと仲良くなる
契約をしてほしいなら、まず一番にすることはお客さまと仲良くなることです。
とても簡単で単純なことに思えることですが、大切なことです。
人は自分が気に入らない相手にとってメリットになるようなことはしたくありません。逆に自分が気に入った相手なら応援してあげたいと思うものです。
お客さまと仲良くなるためには共通の話題を探したり、相手に興味を持って話しかけてみてください。
重要なのは相手をよく観察して、どういう会話が喜ぶのかを見極めることです。
あまり会話をしたくない人なら必要最低限の会話にしたり、ノリがいい人なら自分のテンションも同じレベルに上げて会話することが大切です。
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営業を辞めたい気持ちは甘えではない
ここまで営業に向いていない人の特徴や、営業がうまくいく克服方法を紹介しましたが、自分は営業に向いていると思いましたか?
「やっぱり自分には営業が向いていないかもしれない」と感じた人もいるかもしれません。
冷たいようですが、私は営業に向いていない人は辞めたほうがいいと思います。というのも、同僚で営業に向いていない人が根性論で頑張って続けた結果、精神を病んでうつ病になってしまった人が多かったからです。
営業を辞めたいという気持ちは甘えではなく、自分には向いていなかったというだけのことです。
もし、自分に営業が向いてないかもしれないから辞めたいと思った時に、「甘え」だとか「根性が足りない」などという人がいたら、その人が本当に自分のことを思って言ってくれているのかどうか考えてみてください。
自分の仕事が忙しくなるから辞めてほしくないとか、辞めた相手が成功するのが気に入らないという個人的な理由で引き止めてくる人もいます。
営業の楽しさや面白さはお客さまの喜ぶ顔が見れたり、何の特技がなくても学歴関係なくトップの成績が取れたりする所です。
営業が楽しくないと感じることが多ければ、働いていて楽しいことを紙に書き出してみてください。楽しくないことより楽しいことのほうが多ければ営業を続ける価値はあると思います。
営業は接客業なので、変な客に当たるとストレスが一気に増えてしまいがちです。しかし、ずっと嫌な客ばかりではないので、気持ちを切り替えて自分にできる仕事を楽しみましょう。
寄稿のお知らせ
ジョブシフトさんに寄稿させて頂きました!
「向いていない仕事を続けた新入社員の末路と辞める判断基準」というタイトルで、営業に向いていない新入社員の記事と漫画を書きました。
その新入社員は「嫌なことを受け流せない人」の典型でした。
嫌なことを言われても気持ちを切り替える方法も紹介しています。
「自分は営業に向いていない」と悩んでいる人にいろんなメッセージを込めて書いた記事なので、よかったらこちらも是非読んでください。
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