人体のデッサンが苦手な猫野きなこです。
正面のイラストは描けても、上から見た「ふかん」や下から見た「あおり」が描けない人は多いかもしれません。
しかし、CLIP STUDIO(クリップスタジオ)の3Dデッサン人形を使えば、人体のポーズを簡単に描くことができます。
絵が上手い人には必要ない機能なのですが、顔と体の角度やバランスが上手く取れない時や、構図が思いつかない時に3Dデッサン人形の使用はおすすめです。
今回はイラスト初心者向けになりますが、3Dデッサン人形の使い方や描き方、注意点を紹介します。
自分のイラストの描き方をシェアする目的で書いているので「この人はこう描いているんだな」と軽い気持ちで読んでください。
3Dデッサン人形を使うメリット
上のイラストは刀剣乱舞の大倶利伽羅(おおくりから)君を少しあおり気味に描いています。
3Dデッサン人形を使ってもデッサンの練習にはならないとか、自分の絵じゃなくなると考えて使わない人がいるかもしれません。
しかし、崩壊したデッサンを想像力で描き続けるよりは、3Dデッサン人形を使ったほうが勉強になります。
3Dデッサン人形を使うメリットは4つあります。
- 人体のバランスを把握できる
- ふかんやあおりが簡単に描ける
- 複雑な動きや角度も描ける
- 構図のヒントになる
3Dデッサン人形を使うことによって、普段とは違った角度を発見することができます。
構図がいつもワンパターンになってしまう人や、人物のバランスを取るのが苦手な人におすすめです。
3Dデッサン人形の動かし方
クリップスタジオ(クリスタ)の3Dポーズはいつくかのパターンが選べるようになっています。
最初から無料で入っているフリー素材ですが、男性向けのポーズや女性らしいポーズなど種類は豊富です。
3Dデッサン人形の使い方は以下の手順で行います。
- すべての素材→3D→ポーズをクリック
- 右側に出てくる好きなポーズを選ぶ
- ドラッグしたままキャンバスに移動してドロップする
- 左上のナビゲーションで全体の大きさや角度を調整する
- 腕や脚、頭の角度をドラッグして調整する
動かしたいポイントをマウスでドラッグ(引きずる)すれば、デッサン人形を簡単に動かすことができます。
関節の位置や動かしたいパーツをクリックすれば2~3方向のラインが出てくるので、ドラックしながら線に沿ってマウスを前後すると自由に角度を変えられます。
感覚的に動かせるようになっているので、動かし方をマスターすればさまざまなポーズを作ることが可能です。
最初は操作が使いにくいと感じるかもしれませんが、暇な時に動かす練習をすればある程度慣れてきます。
もっと複雑なポーズが描きたい時や、自分で上手くポーズを取れない場合は有料の3Dデッサン人形もありますよ。
子供やマッチョ体型、2人以上のポーズ集など有料のものも種類はたくさん選べます。
3Dデッサン人形の注意点
3Dデッサン人形を使う注意点は、そのまま線をなぞると下手に見えるということです。
クリップスタジオの3Dデッサン人形は首から肩にかけてと、肘の部分がゴム人形のように不自然だからです。
服を着せてしまえば目立たないのですが、肌を露出するイラストの場合は自然に見えるように線を調整する必要があります。
これはデメリットでもありますが、骨格や筋肉を意識して描く勉強になる部分でもあるので頑張って修正してみてください。
目や鼻、眉毛などの角度も顔の角度と合わせて描かないと不自然になるので注意しましょう。
デッサンの練習方法
デッサンで苦手なパーツは暇な時に模写をするのがおすすめです。
脚や手、関節などが描けない時は自分の体を見ながらデッサンの練習をしてみてください。
私がデッサンでよく使っているのは磁気メモボードです。
磁石で何度でも描けますし、消しゴムも必要ないので寝ながらデッサンの練習をたまにしています。
スマホで写真を撮ればそのまま下書きに使えるので、おおまかなイラストの下書きや漫画のネームにも使えて便利です。
まとめ
3Dデッサン人形は毎回使うわけではありませんが、構図やポーズに行き詰まった時におすすめの機能です。
デッサンが下手な私でも、この機能を利用することによって一定の正しいバランスで描くことができます。
デッサンが苦手でイラストが描けないという人は、試しに想像で描いた絵と3Dデッサン人形を使用したイラストを比較してみてはいかがでしょうか。
慣れてくるとデッサンに自信がついて、デッサン人形なしでもある程度バランスがとれるようになってきます。
イラストを上達させる足がかりとして是非使ってみてください。