猫野きなこです!今回のテーマは個性的で魅力的なオリジナルキャラの描き方です。
前回の続きでパルミーのキャラクターデザイン講座第2回の内容を備忘録としてまとめます。
今回は、前回の課題「女の子とクリスマスがテーマの正面向きの絵」の講評が中心で、課題を提出した人数は28人でした。
皆さん絵が個性的ですごく上手い人が多かったです。でも中にはまだ絵を描き始めたばかりなのかなという人もいました。
井関さんがクリスマスを課題にした理由は「クリスマスというイメージが完成されているテーマで、どうやってオリジナリティーを出せるか」という点を見たかったからだそうです。
クリスマス+女の子+「自分の中のテーマ」を描くことが大切ということです。
今回の宿題で私は一番描いてはいけない絵を描いてしまいました…。反面教師として絵を描く皆さんの参考になれば幸いです。
- キャラクターデザインで0点の絵を描いてしまった
- 井関さんに褒められていた人たちの絵
- キャラクターデザイン講座第2回の合格ライン
- キャラクターデザインの基本
- キャラデザがもっと良くなる!井関さんのアドバイス
- 井関さんの課題作品
- 仕事でキャラデザをする時に気をつけるポイント
- 次回の課題
キャラクターデザインで0点の絵を描いてしまった

こちらが講座に提出した私の絵です。講座ではペンネームnonoで描いてました。
正面を向いたクリスマスっぽい正面向きの女の子を描きました。私の中でテーマは「万人受けしそうな明るくて元気な女の子」でした。
講座で「お前0点だ」と言われたわけではないのですが、キャラクターデザインとして0点でした。理由は以下のとおりです。
- キャラクターデザインなのに全身絵を描いていない
- シルエットが初音ミクとかぶっている(個性がない)
今回提出した絵で全身絵を描いていないのは私だけでした…恥ずかしい…(⊃д⊂)
井関さんのアドバイスは髪の毛の先をカールさせたり、髪飾りを大きくさせてシルエットを変えるといいと言われました。
「シルエットが重要って言っただろ!何聞いてたんだお前!」と言わずに優しくアドバイスしてくれる井関先生すみませんでした。優しさが痛いです。
なんか舞い上がってあんまり話聞けていませんでした…というかシルエットの意味をわかったつもりで解っていませんでした…(/ω\)
井関さんに褒められていた人たちの絵
こちらは井関さんに褒められていた方々です。
他にも褒められていた方はたくさんいましたが、ツイッターやサイトで講座の絵を公開している方の絵を許可を頂いて紹介させて頂きます。
みなさんすごく絵が上手いし、シルエットも個性的で勉強になります!
歌舞伎のオリジナル要素を入れた出出焉さん
出出焉(デデエン)さんの作品です。
こ、個性の宝石箱や~!!!
デザインの隅々まで個性がありすぎてビビりました。洋風のクリスマスに和風をぶつけるという発想が素晴らしいです!
井関さんは斬新で退屈にさせないシルエットなので皆も参考にしたほうがいいと言っていました。
3人の個性を活かしたキャラクターを描いたこばるさん
こばるさんの作品です。
絵を見たときにプロですか?プロですよね?プロって言って!と肩を揺さぶりたくなりました。
絵も線がきれいで可愛らしいし、3人描いてくるという発想がすごいです!キャラクターの説明書きを入れているので、一枚絵でそれぞれの個性がわかるようになっています。
全体的に非常に完成度が高く、末っ子のツインテールは井関さんがシルエットが素晴らしいとべた褒めでした。
ツリーのオーナメントをキャラクターにした阿佐ヶ谷みなみさん

阿佐ヶ谷みなみさんの作品です。
クリスマスというテーマなのでサンタっぽいデザインの衣装が多い中、阿佐ヶ谷みなみさんはオーナメントをデザインに取り入れてました。
服のデザインの1つ1つが個性的で、女の子もセクシーで魅力的です!
オーナメントはツリーを飾り付けるものなのですが、そこに目をつけて装飾と色っぽさも入れている点が素晴らしいと井関さんが評価していました。
メカのデザインを組みわせたADVENさん

ADVENさんの作品です。
トナカイの角をデザインしたメカの翼をつけた女の子という発想がとっても個性的でカッコイイです!
前回井関さんも言っていましたが、メカやパーツのデザインは、日頃からメカっぽいデザインが好きで観察していないと描けないと思います。
井関さんは事前の打ち合わせでADVENさんの絵を見た時に「こう来たか」と悔しがっていたそうです。シルエットのインパクトが強いので、個人的に好きだと言っていました。
キャラクターデザイン講座第2回の合格ライン
「皆さん実は合格ラインなんです」
「ふんふん」
「前回僕が描いた時って足元描かなかったんですよ」
「そうですね」
「今回脚描かない人来るんじゃかなと思ったんですけど」
(すみません…すみません…!)
「皆さん描いてくれたので」
「そうですね」
(ファ!?)
劣等生すぎて存在を消されてしまった…私だけ唯一不合格…( ∩ω∩)
「キャラクターデザインは全身描く」ということが今回の課題の合格ラインでした。
キャラクターデザインの基本
キャラクターデザインの基本は「1枚絵でわかるように描くことが大切」ということです。
1枚絵でわかりやすく、デザインが目を引くように描く「キャラクターデザインの基本的なポイント」をまとめました。
キャラクターデザインの基本的な描き方
- 全身を描く
- テーマに自分のプラス要素を入れる
- 絵で伝えられない設定やストーリーは文字で書く
- アイレベル(目線の高さ)を意識して描く
- 正面ではわかりにくい部分は違う角度の絵も描く
- 手の長さや指は不自然にならないように気をつける
- 真正面ではなく、少し斜めから描いた方がわかりやすい
キャラデザがもっと良くなる!井関さんのアドバイス
井関さんは28人分丁寧に講評してくれました。
1時間30分の授業が1時間55分になるほど、1人1人親身になってアドバイスしてくれて神様かと思いました。
井関さんのアドバイスとして「自分のアイデアは強調した方がいい」という言葉は何度も言っていました。
キャラクターをもっと魅力的に表現する描き方
- 個性を表すデザインやアイテムは強調する
- 服や道具のデザインは統一する(服がメカならサンタの袋もメカっぽく)
- ゴムや皮など、素材が解るように描く
- 設定とデザインは整合性を持たせる(OL設定なら服もOL風に)
- キャラが小さい設定なら大きさがわかるようにする
- 服の細部にまでテーマを取り入れるように意識する
- やわらかさを絵で伝える(重力を意識する)
- シルエットにメリハリや強弱をつける(目立つ部分を作る)
- 小物は細かい部分も描きこむ
- 服装やキャラクターに合うポージングで描く
- 顔は見せ場なので極力影を入れない
井関さんの課題作品
井関さんは課題でサンタを描く人が多い事は予想していたためサンタは外し、「自分がサンタの手伝いをするトナカイになれれば」という意味を込めてトナカイを描いたそうです。
デザインが被らないようにしっかりと考えて、自分なりのテーマをきちんと盛り込んでいます。
井関さんは人数を2人描いていましたが、キャラクターデザインに複数の人数を描くという発想自体が自分にはなかったのでビックリしました。
トナカイの特徴を捉えつつ魅力的で可愛らしい女の子に仕上がっていて、やっぱりプロは違うなぁと思いました。
パイナップルの女の子の絵も描いてくれた井関さん
前回、司会の伊藤さんが出したテーマのパイナップルの絵が井関さん的に悔しかったそうで、パイナップルの女の子も仕上げて来てくれました。
きっとこういう負けず嫌いな気持ちが絵を上手くするんですね!
デザインはいろいろ試行錯誤して全部で4段階描いた上で最終的に線を少なくして完成図を描いていました。
パイナップルの見た目を服全体に取り入れるだけではなく、髪の毛の形や目の中までパイナップルの要素を取り入れて描いていました。
パイナップルの完成絵は講座でしか見れないので、見たい人はパルミーのキャラクターデザイン講座をご検討ください。(第2回の個人的な見所は、最後に井関さんがする投げキッスです)
仕事でキャラデザをする時に気をつけるポイント
1回目にクライアントに見せるときは、やりすぎくらいがちょうどいいそうです。
その後クライアントから「ここはいらない」とか言われるので、そこで外していけばいいとのことでした。いかに個性を出すかが大切だそうです。
しかし、仕事でキャラクターデザインをする場合はテーマから外れたものは描かない方がいいという事でした。
クリスマスにはサンタクロースやトナカイ、ツリーやプレゼントなど使いやすいテーマがいくつかあります。
使える要素がいっぱいあるのにそれ以外の要素を入れるのは悪い言い方をすると「逃げ」になってしまうので、逃げずにクリスマスだけでテーマを統一させることが仕事にするうえでは大切なのだそうです。
今回の課題に関してはありでも、仕事でする場合はテーマの中でやるしかないので、クライアントから「全然そういうのは求めていない」と言われるリスクがあるそうです。
例外としてテーマに説得力がある場合や、全力でやりきっている場合は自分のテーマが通る場合もあるそうです。しかし勇気がいることなので、井関さんはテーマだけの中でやるようにしていると言っていました。
次回の課題
次の課題は3面図を描きます。描くときに気をつける点をまとめました。
3面図の描き方の注意点
- 正面・横・後ろの3ポーズを描く
- 余力があれば細かい設定も描く
- 服の下や武器など装飾のデザイン設定を描く
- 正面だけでも色をつける
- 真正面や真後ろではなく、少し斜めに描く
前回はざっくりとしたお題でしたが、今回はこれらを注意して3面図を書いてくるように井関さんがアドバイスをしてくれました。
次回は第3回パルミーキャラクターデザイン講座に続くので、次回に続きます。